2012年に移住者インタビューで取材させていただき、あれから11年が経った鈴木さん。移住し12年が経ち、その間に起業・結婚・出産を経験したお二人の今をご紹介します。
 
-須崎での暮らしはどうですか?
10年経った今でも、自然・人・食が魅力的な印象は変わっていなくて、暮らしやすく過ごしやすい町だなと感じます。都会へもすぐに遊びに行けるし、しいて言えば車以外の交通手段がもっとあれば良いなと思います。
 

 
-須崎に欲しいモノってありますか?
須崎は海も魅力的なので、ヤシィパークのような、海沿いの公園など人が歩けるように整備すればもっと人が来るだろうにとも思います。景色をもっと活かす取組みをしてほしいですね。
 

 
-シーカヤックの事業はどうですか?
現在ツアーに来られる方の4割が高知県内から、6割が県外からのお客様です。始めた当初は高知県内のお客様は2割程度でしたが、口コミで広がり、また、最近須崎市にできたLOGOSのキャンプ場のHPでもご紹介いただき、そちらからのご予約もいただくようになりました。若いグループでのツアーはコロナ以降減ってしまいましたが、現在はファミリー層の利用が増え、幅広い年齢層の方々に楽しんでいただいています。
 

 
-プライベートも楽しんでますか?
プライベートでは山登りが好きで、四国のあちこちの山を登っています。自分のペースで登りたいのでガイドまではしませんけどね。山登りはほぼ四国の山々で、何回か本州の山も行きましたが、数える程度です。四国の山の魅力はシーカヤックにも通じますが、人が少なく自然の中で自分のペースで遊べる事で、体を使って心身共に浄化されています。
 

 
-2021年には、めでたくお子さんが誕生!出産・育児など大変なことはありませんでしたか?
須崎市には産婦人科が無いので、出産は片道40分かかる高知市内まで通いました。陣痛が来て病院へ行ったんですが、早すぎて帰されました。次また行って帰されるのは嫌なので、我慢して我慢していったら破水してます、となってビックリしました。帰されたくない一心で直前まで頑張ったのですが、近所のおばさんには「のんびりしちゅうね~。初めての子やろ~?」と言われましたね。出産後、親は近くにいなかったけど不自由はありませんでした。
6時には夫は家に帰って来るし、それ以降は2人で交代して子どもの面倒が見れますし。都会の会社員だとそうもいかないかもしれませんよね。
保育園はこれから入れようと考えているところで、保育料のこととか待機児童のこととかまだ分からないことが多いですが、今の所、何が欲しいというのは無いですね。不便なことや考えなきゃいけないことはこれから出てくるのかなという感じです。
子育て支援に関しては、訪問検診が良かったです。保健士さんが色々と相談に乗ってくれて助かりました。
 

 
-この10数年の間に須崎を離れ他へ行こうと考えましたか?
地元に帰ろうというのはあったけど、他の地に移ろうというのはありませんでした。ここ最近、沖縄に祖父母がいるので帰ろうかという話はありましたね。面倒見る人が居ないのでいつかは帰らないといけないとは思っていますので、いつか家庭の事情などが理由で引っ越すことはあるかもしれません。40歳を超えて、親の介護や家族の世話というのは、つきものですよね。
ただ、須崎でののんびりとした暮らしに慣れてしまって、沖縄とはいえ人は多く都会の生活になりますので、自分たちに出来るのか少し不安な部分もあります。
 

 
-移住してきたばかりの方、これから移住しようと思っている方へ
移住は若いうちにすることをオススメします。やりたいことがあっても無くても、若いうちに色々な場所を見て、気に入った土地を見つけると良いと思います。あと、移住したら定住しなきゃと思わず、移住だけを考えて来るともっと楽になるのではと思いますね。定住となると、かまえてしまいますので気軽に若いうちに来ればいいのではと私自身は思います。それで定住できたらラッキーぐらいで。仕事も家もあって、移動しなくていい、自分が好きで見つけた町ならそれこそ定住すると思います。
私たちが移住した時はもう10年以上前なので、当時は移住の情報を知るには市役所に行くしかなかったけど、移住支援団体があればまた色々違っていたんだろうなと思います。
当時はサポートしてくれるところは無かったので家なども自分で探したりしました。
今はネットで情報は得られるし、先輩移住者の話も見られるし、サポートは充実しています。定住しなきゃと肩張らずに帰って当たり前ぐらいの気持ちで移住したら良いと思いますよ。
 

 
(取材 2023年3月)


移住して1年、2012年のインタビュー記事はコチラ↓
 

「マレーシア、インドネシア、タイ、カナダにオーストラリア、北海道、小豆島…。2人でいろんなところを転々としましたよ。」須崎市観光協会で体験旅行のインストラクターとして活動されている神奈川県出身の鈴木さんがパートナーの若葉さんと『住みたいところ探しツアー』に出発したのが十年前のこと。「二人でいろいろな場所に滞在したんですが、カナダでシーカヤックの魅力に取り憑かれちゃったんです(笑)。それからは、どうしてもシーカヤックのガイドの仕事がしたくて日本に戻り、小豆島や小樽でシーカヤックガイドの勉強を積みました。」

 

そんな二人が、日本各地を巡りシーカヤックに最適な場所として須崎にたどり着いたのが丁度一年前でした。「須崎の横浪三里はまだ、原生林が残り、カヤックを漕いでいても景色も最高なんですよね。道や施設が目につかないんです。沖縄なども素敵な場所はあるんですが、どこも観光化されていて、須崎ほど、ゆったりとカヤックを満喫できないんですよね。」

 

―――須崎の人の印象は?
 
「須崎の人は元気で人間らしいというか、笑顔がとても素敵な人が多いです。僕たちいろいろな場所に行きましたが、須崎の人は、バリの人に似ているんです(笑)明るく、優しい。例えば、普通カヤッカーと、地元の漁師の人はあまり仲が良くないんですよね、テリトリーの問題などで…。でも、須崎の漁港はとてもフレンドリーなんです。そんなところもバリの人に良く似てるんでしょうね(笑)」と、須崎びいきのお二人。

 

―――須崎で困った事は?
 
「飲み会が多い!(笑)二日酔いにならないように日々気をつけてるんですよね(笑)。でも、魚もおいしいし、今は魚をうまくさばけるようになりたいと思ってるんです。」

 

―――将来の展望は?
 
「移住してほぼ一年、仕事のかたわら、どの季節がカヤックに適しているかなど、フィールドの下見をしていました。それもめどがついたんで近々、横浪にお客さんを呼んでカヤックの案内をしようと考えています。そのために二人でコツコツとホームページを作成中なんです。(2012年5月、ついにオープン!詳しくは下段のRemoRemoKayaksで)これからは、カヤックのインストラクターという立場を通して須崎の自然をいろんな人に紹介出来ればと思います。」

 

シーカヤックは、誰でも自然が満喫できるスポーツと話す鈴木さん。あなたも一度、鈴木さんの案内で須崎のシーカヤックを楽しんでみては?

 

※鈴木さんが企画・開催するシーカヤックアドベンチャー!RemoRemoKayaks(レモレモカヤックス)
 
(取材:2012年4月)