移住政策どうしていく?

 
こんにちは!事務局長の大崎です!
今週ってこんなに晴れ予報だったかしら??と、娘の長靴を新調したのに、履く機会が無くてちょっぴり悲しい今日この頃です。
 
さて、先日の月曜日は高知市で今年度初のKIP定例会が開催されました!今回は「KIP令和元年度 第一回定例会〜高知家 移住最前線の作戦会議〜」というテーマのもと行われ、県内の移住支援団体や自治体から相談員が始まり、これからの移住政策をどうしていくかを考えようという内容。KIPの理事の一人としては行かねばなるまい!ということで行ってきました。
 

 
今回、担当したのは土佐山アカデミー!現在高知大の協働学部の子がインターンで入っているとのことで、彼の進行の下で会が進められました。(これまた進行が上手でオドロキ)
 
まずは、この記事→「ニュースイッチ‐やっぱり若者は東京へ。日本の人口政策が大失敗している論理矛盾―」を読んで、どう思ったか・考えたかをグループで話し合い。
 
いろいろな意見が出ましたが、私が感じたのは「自治体を消滅させないための移住促進(定住増)」の考え方がその失敗の根本だと書かれていることに違和感を感じたのでした。だって、どの自治体も移住促進事業を始めたのはこれスタートだからだと思うから。
 
移住促進が活発になり始めた10年前。あちこちの自治体が移住だ!移住促進だ!と声を上げ始めていましたが、まだまだ数多くはありませんでした。そんな中で私たち暮らすさきも立ち上がっています。暮らすさきの事業目的は「須崎市の人口減少に歯止めをかけること」ズバリ「自治体を衰退させたくない。地域を維持できるのは人だ」という想いのもとです。もちろん地域コミュニティを維持・再生することも目的としていますが、やはり、自分たちの町に人が居なくなる=自治体消滅がとてもセンセーショナルな風潮だったように思います。
 
そのころは島根かどこかの自治体(?)が人口減少を予測するシミュレーションソフト(エクセルソフト?)を開発して、須崎市も8地区ごとに人口推移を予測し、数年後にはこの地区には数人しか残らない、今の人数を残すこと、もしくはもっと緩やかに人口減少させるには年●●人の移住定住が必要であるとされていました。けれどその時の数値は夢に近いものだったように記憶しています。また、それに煽られて移住支援を始めた自治体は多かったように思います。だから、今となってはそのソフトから推測された数字は覚えていないし、毎年立てている事業計画は経験値によるもの(笑)。きっとそれではダメだよなあと思いつつも、机上のソフトで出た数字ではなく、本当の数字を見て事業を進めていきたいと思ったのでした。
 
あと、納得した部分も。「個人のキャリアに寄り添い、選ばれる自治体になること」。これまでは「田舎暮らしがしたいから」「都会での生活に疲れた」「子育てを自然の中で」という移住希望者が多かったのが、今は「自分のやりたいことができる場所」「都会の仕事を田舎で」「自分のしたい暮らしを実現するため」といった考えを持つ人が多くなりました。きっと、そういう移住者の方々が増え、その方々がメディアなどで取り上げられているからだとも思います。
 
良いことです。悪いことでは全くありません。
 
ですが、自治体にとってみると、地域を商材としてPRし売り出さないとお客様(移住希望者)に選んでいただけない。営業努力しないと顧客は捕まらない。移住希望者=お客様となってしまっているのです。それを良しとするか、良しとしないかは自治体によるとは思いますが、私たちとしては、少し違うかなと思っています。移住希望者は将来地域でともに生活をする仲間です。だから、お客様ではないのかなと。
 
話がズレましたが、会の中でもいろーんな意見が出ました。メモを取ってなかったので(すみません)、ここには詳しく書けませんが、各自治体この記事にはいろいろな考えを持ったようです。
 
そしてそして、議論は自分たちの移住に関する課題や問題の話に。
まずは各個人で課題を抽出し、次に同じグループのメンバーから意見や解決アイデアをもらうというセッション。最後は、解決したい課題を一人ひとつ出して発表でした。
 
ざざっとどんな意見が出たか書いてみると、
■相談会の在り方
■オール高知で移住に取り組む
■住まいの確保
■受け入れ体制の整備
■移住者のフォロー
■人が集まる場づくり
■相談者との関わり方
■本気の移住施策
■数以外の成果指標
■移住してくる人の質の向上
という感じでした。
うーん、どれも納得。ちなみに私は相談会の在り方について発表しました。
 
これまで、高知県や中四国、四国が主催で、都市部で開催される相談会に年5回程度行っていましたが、昨年末に行った相談会で、ちょっと疑問を持ち始めました。
 
この相談会に来た、何人の人が実際に移住するだろう?
自分たちはちゃんと町をPRできているのか?
どういう人に来て欲しいのかPRしている?
もっと真剣に移住を考えている人は直接連絡をしてくるのでは?
 
という疑問でした。正直、移住をぼんやりと考えている人が多い中で、自分たちの町はこんなとこで、こんな暮らしが出来て良いところなので是非来てください!っていうのが少しめんどくさくなったのもあるかもしれません。ですが、自分たちが訴求できていないのを他の自治体のPRを見て実感。このままじゃ旅費の無駄遣いだなと思い、今年度は相談会への参加を見送っています。
 
もちろん相談会でお会いする人たちの中には真剣に考えていて、須崎に興味を持ってくれる人がいます。けれど、その人たちに、ぜひ来て!と言えるモノも無ければ、ポテンシャルも低いのです。須崎をPRしなければいけない身なのですが、それが出来ていないのも申し訳なくて。
 
なので、今年度はどうPRするか、移住政策をどうしていくかを考える年度にするのです。だから、今回のKIP定例会の内容はピッタリでした。会が終わり、帰りの車の中でも考えました。相談会の次の日に単独イベントをするとか、交流会を開くとか、そういうのをすれば引っ付けて行けるなぁと。
 
まだまだどうしていくかはわかりませんが、移住の施策は過渡期に来ているように感じます。だから私たちもこのタイミングで切り替わっていきたいなと思っています。移住のこと、町のこと。考えるべきはたくさんあって、まとめられるかがまだわかりませんが、すべては自分が暮らす町のため。自分の為、子どもの為と思っています。
 
と、今日はなんだか熱い(勝手に)話になりましたねぇ。他の自治体の方々はどう思っているのか、今回KIPに来ていなかった自治体の方々にもぜひ聞いてみたいものです。
 


 
****暮らすさき業務のご案内****
 
下記日程で、業務をお休みさせていただきますので、ご理解とご了承をよろしくお願いいたします。
 
・8月31日(土)新子祭りのため
・9月14日(土)ご当地キャラまつりのため
・9月21日(土)移住者交流会実施のため
・10月4・5日(金・土)職員視察研修実施のため
 
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