公務員のお仕事。みなさんはどんなイメージを持たれていますか?
今回は、公務員というお仕事について須崎市役所元気創造課の有澤係長にお話しを伺いました。
 

 
公務員という仕事
税や福祉、教育にまちづくり・・・と、25課に分かれ、まさに多様な内容をこなさなければならない公務員の仕事。この各課を3~6年で持ち回り、いろいろな部署を経験するという、特殊なお仕事です。「さまざまな経験をすることができるので、いろんな仕事をやりたい人にとってみると面白いと思います」とお話ししてくれたのは、現在、元気創造課所属で15年目のベテラン公務員の有澤さんです。
有澤さんが入庁した平成16年当時須崎市は、財政危機に陥っており、(第二の夕張とも言われていました)法律で決められた仕事を淡々とこなすのが精一杯でした。それが、現在は財政危機も乗り越え、やれることが増えていったそう。現在では、ご当地キャラのしんじょう君が全国区になったり、須崎の特産を海外へPRしに行ったり、ふるさと納税が順調だったりと何かと話題の多い仕事の陰には、アグレッシブな公務員がいるからこそ、なのかもしれません。
 
市民に近い存在
須崎市に移住してくる人たちにもよく言われるのが、役場の方と地域の方の距離の近さ。公務員というと、どうしても法令や規則にキッチリとはまった仕事をする堅いイメージや、どんなことをしているのか、何をやっているのかがわかりにくいといったことがありますが、須崎市の職員さんは対応のフランクさはもちろんのこと、一市民として地域の活動にも関わっていることが多いので、親近感が湧く理由なのかもしれません。
「公務員といっても国や県、市町村、といろいろありますが、大きな違いは現場の違いにあります。国や県になるほど、現場もあるけれど市町村や県を取りまとめる仕事があり、市町村の役場ほど地域の人と近く、何かを一緒にやるということが多い存在なのです。」
 
どうして公務員に?
有澤さんが公務員になったきっかけを聞いてみました。
「県外の大学に通っていました。就職活動中、両親から役場の募集要項が送られてきたのが受験のきっかけでした。大阪で暮らしていたころ、アパートの一室で過ごす自分の閉塞的空間や居酒屋の狭い空間に窮屈な暮らしを感じていたことも役場へ応募するきっかけだったと思います。」
もし公務員になっていなかったら、今頃どうなっていたと思いますか?「考えられないですね(笑)」
公務員を目指す人にはいろんなタイプの方がいると思いますが、有澤さんのように思ってもなかった業種に飛び込み、成果をあげて行く方が公務員でいらっしゃるというのは須崎市にとってもとても頼もしい存在です。
 
社会人採用が増えている
須崎市も数年前より採用年齢の引き上げが行われ(現在35歳まで応募可)、学校を卒業してすぐの人だけでなく、多様な人材を求めています。最近では社会人経験者の方の採用も増えているそうで、コンサル会社やアパレル店に勤めていた方、建築士や銀行マンなど、経歴は様々です。U・Iターンの移住者も実は多いのだとか。
 
元気創造課の仕事
須崎市の特徴的な課の一つが元気創造課です。今年6年目を迎えた課ですが、どんなことをしている課なのでしょう。
「まちづくりの取り組みを行っている部署で、細かく言うと、観光・商工業・移住促進・しんじょう君・人材育成・集落活動センターなどが主な取り組みです。法律で決まっていることを業務として進める他部署と違い、地域の人たちと関わり、一緒になって事業を進めていく課であることが特徴的です。」
こんなにもいろいろなことをしている役場は他には無いのではないでしょうか。多忙な毎日を送られていますが、そんな中で仕事が嫌になることはないのでしょうか。
「無いですね。何かをやるにしても町の人たちはとても協力的で、足を引っ張る人はいないですし。人口が減ってはいるけれど、町の中には“あんなことやこんなことをやりたい”と希望を持っている人がたくさんいます。役所の立場でそれを応援し、実現していくことがとてもやりがいです。寂れた商店街と言われるようになった町で若者が活躍し、町が楽しくなることはとても嬉しいことです。」
須崎市の元気を創造する課として苦労も多かったと察しますが、そんなことを微塵も感じさせない有澤さん始め、元気創造課の職員さんのパワフルさはまさに元気創造の源です。
 

元気創造課:現在8名の職員と3名の臨時職員、地域おこし協力隊がともにお仕事されています。
 
プレーヤーを育てる
元気創造課が行う事業の一つに「須崎未来塾」があります。須崎市では、「持続可能なすさきづくり」を目指して、消費ではなく創費(自らの労力などを費やして創り出すこと)のできる人材育成に取り組んでいます。平成26~29年度の第1~4期生からは、のべ55人の須崎市地域再生マネージャーが誕生しました。また、須崎市地域再生マネージャーおよび関係者で「未来塾同創会」を立ち上げ、共に学んだ仲間同士が連携しながら地域作りに取り組んでいます。地域の方々だけでなく、公務員の方々も受講している方が多いですが、未来塾で得られるものは何でしょうか。
「未来塾での色々な夢を持つ市民との出会いは、市役所職員としても地域住民としても、素晴らしい財産ですね。」
 
公務員希望の方へメッセージをお願いします!
決まったことだけを淡々とこなす公務員のイメージとは違い、“役場の仕事”は変化してきています。地域と関わりたい!と思う人が来てくれたら、ギャップも生まれないと思います。また、クリエイティブな仕事をしたいと思う人も向いていると思うので、ぜひ一緒に働きましょう!
 

元気創造課係長の有澤さん:彼のモットーは”猪突猛進”(言わせた感がありますが)
 
須崎で公務員になりたいなと思ったら
毎年、夏~秋頃にかけて募集と採用試験が行われています。専門職(土木・技術職や保健士)と事務職の2種があるので、須崎市のHPをチェックしてみてください。
 
公務員というとお堅い、キッチリしているというイメージがありますが、須崎市役所の皆さんはとてもフレンドリーなイメージがあります。なかなか関わることのない職業という方もいるかもしれませんが、一歩踏み込んでみると、とても魅力的なお仕事なのかもしれません。対応いただいた有澤さん!ありがとうございました。