今回訪問したのは、「エム・セテック株式会社」さん。
須崎市で太陽光発電の基板になる材料を作っている会社です。
総務部所属の石井さん、八木さんにお話を聞いてきました。

 
●エム・セテックは太陽光発電の『素材』を製造しています!
エム・セテック株式会社は1978年に東京都西日暮里で設立。最初から太陽光発電の材料を作っていたのではなく、半導体の製造装置を作っていたそうです。
太陽光発電向けの材料は、1984年に宮城県へ工場を建て事業をスタート。
その後、2004年に高知工場(須崎市妙見町)、2007年に相馬工場(福島県)、2009年に高知第二工場(須崎市大谷)を設立しましたが、仙台工場は設備の老朽化等もあり2011年に閉鎖、相馬工場も2017年に閉鎖をし、現在は須崎にある2箇所の工場で事業を続けています。
現在のエム・セテックは2009年に「AUO(友達光電)」という液晶パネルを中心とした台湾の電子デバイスメーカーが資本参加。AUOグループの一部門として太陽光発電の材料を製造しており、須崎の両工場では約200名の方が在籍されています。
 
エム・セテックがどんなものを作っているのかを具体的にきいてみました!
「エム・セテックって、太陽光発電を作っている会社だと思われがちなんですけど、実は発電の素になる素材を作っている会社なんですよ。」と石井さん。

 
エム・セテックは太陽光発電パネルに使われる材料『単結晶シリコンインゴット』というものを製造しています。

 
太陽光発電の基板となる素材で、中でも『単結晶シリコン』は太陽電池として発電効率が高いとして注目をされている材料です。
太陽光発電向けの専業メーカーとしてエム・セテックは世界有数・国内最大で、その生産規模はなんと年間60,000本以上!一般家庭に換算すると20万軒相当になるそうです!!
エム・セテックの製品は国内外の大手メーカーの製品に用いられています。
 
●1本完成するのに40~50時間!!
この『単結晶シリコンインゴット』は1本が完成するまでに非常に時間がかかるため、プログラム制御された設備で24時間365日稼働し続けています。従業員の方も3交替制の1~3班に分かれて作業をしています。

(単結晶シリコンを作る結晶炉)
 
この単結晶シリコンインゴットは、八木さんが入社した当時は長さ約1m・重さ約20kg、直径15cmほどの比較的小さいものが主流だったそうですが、一度に多く製造した方が効率が良いということになり、現在の長さは約2.5m、重さ約100kg・直径30cmとなっています。
完成したものは両端をカットしサンプルを採取し、出荷基準をクリアしているかどうか検査にかけ、品質に問題が無ければ台湾へと出荷されます。
(品質検査のために切り落とす部分は、再利用されるそうです。)
 
●新たな事業をスタート
海外のお客さまからは日本製の品質は注目されるようで、エム・セテックでは『Made in Japan』の魅力を維持するために、国際規格ISO9001:2015の認証を取得しました。
(ISO9001認証とは、品質を保証するための体制を国際ルールで定められており、認証機関からのお墨付きですよという印)
一方、発電効率が高いとして注目されている材料『単結晶シリコン』ですが、太陽光発電は競争率が激しく海外との価格競争が非常に厳しいという現状も。
その現状に立ち向かうため、エム・セテックでは『スマートフォン』『パソコン』『ゲーム機』などの私たちの身の回りで良く使われている製品の【半導体用チップ】の原料の【単結晶シリコンウエハー】作りにも力を入れ始めています!
この【単結晶シリコンウエハー】は日本国内に出荷されていますので、もしかすると私たちが使っている物の中にはエム・セテックで製造された素材を使用した【半導体用チップ】が使われているかもしれませんね。
 
●高知県や須崎市が動き、須崎に誘致
そもそもなぜ須崎にこの工場ができたのか、とても不思議ですよね。
そのことについても伺ってみました!
「高知工場がある場所にはもともと『松下寿電子工業』があったそうで、事業を集約する関係でこの土地が空き地になっていました。ちょうどエム・セテックも工場新設の土地を探していたところで、高知県や須崎市がいろいろと動き須崎に誘致したそうです。」と八木さん。
その後、事業拡大によって高知第二工場が須崎市大谷に建設されました。
高知工場と高知第二工場で作っている物は同じ物だそうですが、第二工場の方が規模が大きいそうです。
高知工場はこの周辺地域の津波避難場所にも指定されていて、備蓄倉庫(市が設置)も置いており、その他にも水を備蓄したりなど住民を受け入れられるよう対策をしています。

 
工場見学には地域の小・中・高校生や大学生、その他にも高知県知事(前尾崎知事)や須崎市長も見学に来たことがあるそうです。
 
●先端技術の一旦を担えることを誇りに
最後に、会社PRをしていただきました!
「エム・セテックではAUO社と資本提携したことで、とにかく『Made in Japan』の製品が世界各国の太陽電池メーカーに採用されるよう力を入れています。須崎という地方都市ですが、先端技術の一旦を担えることを誇りに思っています。若手社員の育成では毎年教育計画を組んで、資格取得(電気主任技術者などの専門的な資格)や講習会にも参加をしています。エム・セテックは社員同士がとても仲が良く、コミュニケーションも良く取れていると思います。比較的風通しは良い方で、下からの意見も言える雰囲気だと思います。その他にも、従業員同士のコミュニケーションを深めるためにイベントやBBQなど、いろいろなことをやっています。今後はより充実したイベントができるように企画を練っているところです。現在、エム・セテックでは一緒に働いてくれる仲間を募集していますので、興味がある方はぜひ一緒に働いてみましょう!」

(エム・セテックの社員の皆様と今回お話を伺った八木さん)
 
エム・セテックでは、以下の従業員を募集しています。
製造オペレーター(交替勤務)
工場経理業務
PLCプログラミング
社内用生産管理のシステム開発業務
シリコン単結晶インゴットの生産技術
 
気になる方はぜひお問い合わせしてみてください!或いはエム・セテック株式会社の【採用専用ホームページ】に詳しい情報が掲載されていますのでご確認ください!
企業見学もできるそうですので、「自分の目でどういう企業か確かめたい、企業の方から直接話を聞いてみたい」という方はぜひ連絡をしてみてくださいね!
 
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今回は総務課・加工課に勤務する従業員の方にもインタビューをさせていただきました!
 
≪インタビュー①≫
総務課:中山 麗愛さん/2022年4月入社

●なぜエム・セテックに入社をしたのですか?
中山さん:私自身、須崎市出身で地元の高校に進学していました。高校1年の時に授業の一環で会社見学をした際、会社がやっている事業内容に凄く興味がありました。高校3年生になってエム・セテックを受けたいと思い一人で企業見学にも来たこともあります。
 
●現在はどのような仕事をしていますか?
中山さん:総務課に配属され、電話対応や社内の申請関係(支払い・出張旅費)、給与支払いのチェックを主に担当しています。本当は製造をやりたかったんです(笑)
 
─そうだったんですね!なぜ製造配属ではなかったんでしょうか?
八木さん:理由としては、製造現場は男性しか居ない部署なので女性一人を入れるというわけにはいかなかったんです。なので、総務課で様子を見ていこうということになりました。
 
─製造に入りたかった理由は何ですか?
中山さん:学生時代はバレー部に所属していて、身体を動かした仕事がしたいと思ったんです。座ってする仕事は合わないかなーと思ったので…笑
 
●職場の雰囲気はどうですか?
中山さん:事務所がすごく静かですね(笑) ですが、話しやすい人がすごく多い職場です。
 
●この仕事のやりがいはありますか?
中山さん:『電話対応』というものを今までやったことがなく、入社してから初めて経験しました。それが良い経験になっています。
 
●休日はどのようなことをして過ごしていますか?
中山さん:友人と高知県内へ出かけることもあります。残業もあまりなく、就業時間内に終わるので仕事とプライベートの両立はできています。就業後だと家でゆっくりゲームをしたり、バレーをしに出掛けることもあります。
 
●就職を検討されている方へのメッセージをお願いします!
中山さん:女性でも働きやすい職場だなと働いてみて感じるので、これからも女性がもっと増えて欲しいです。一緒に製造しましょう!!笑
 
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≪インタビュー②≫
加工課:江口 遥斗さん/2020年4月入社

 
●なぜエム・セテックに入社をしたのですか?
A.一番大きな理由としては、母の知り合いがエムセに勤務をしていて、その方からの勧めもあったからです。僕自身、高校の時からこれといってしたいことがあまりなく、家も近いということで企業訪問に行き、入社したいと思いました。
 
●現在はどのような仕事をしていますか?
A.現在は加工課に所属していて、出荷の梱包作業をしています。主な流れとしては、出来上がった半導体用のインゴットの長さ・直径・重さを計測してデータ入力を後に出荷できるよう箱詰めをしています。時間ができたときはインゴットを切断する作業の手伝いに入ったりもしていますが、梱包がメインです。加工課の仕事は重労働なので、最初はキツイと思うことありましたが徐々に慣れてきました。僕自身、力がある方ではありませんが何とかなっているので大丈夫かなと思います。

 
●職場の雰囲気はどうですか?
A.入社したときからアットホームで話しやすい職場だと感じています。分からないことも聞いたら色々と教えてくれますし、上司や職場で働いている人とのコミュニケーションは取りやすいかなと思います。
 
─年齢が近い方も居ますか?
A.年齢が近い人は同じ部署には居なくて、自分が一番下です。その次となったら30代前半の方ですね。当時は「久しぶりに入った新入社員」と言われていました(笑) 内定当時は加工課に配属予定ではなく結晶課だったんですが、ちょうど加工課に欠員が出たということでこちらに配属になりました。
 
●この仕事のやりがいや楽しいところ、就いてよかったなと思うところはありますか?
A.今のところ別段嫌だなと思うこともなく楽しく仕事をしています。この仕事に就いてよかったなと思うところはやっぱり給料面ですね。最初は交替勤務だったので、手当もありましたし、そのおかげで家族の負担も減らすことができました。僕が入社したときはちょうどコロナが流行り出した時期だったので仕事量もだいぶ減っていましたが、今年の夏はすごく忙しかったです。注文が多いと残業なんかもありますが、ない時は就業前までに自分の仕事が片付いてしまうので、切断する作業の手伝いに入ったりもしています。
 
●大変だなと思うことはありますか?
A.最初のころは交替勤務があったので、身体が慣れるまでが結構大変でした。ちゃんと休みはもらえているので休めることは休めましたが、最初のうちは日勤が終わって夜勤に行くというときは家族との生活も一気に変わってしまうので、そこが大変でした。また、体力が必要な仕事なので体力が付くまでが大変でしたね。病気を患ってしまい最近まで入院をしていましたが、現在は主治医からも許可が出たので日勤で働いています。
 
●休日はどのようなことをして過ごしていますか?
A.家族と一緒に買い物に行ったり、出かけないときはゲームをしたり小説を読んだりして過ごしています。
 
●夜勤から日勤になったことで自分の時間は取れていますか?
A.交替勤務のときは夜勤明けの初日は寝て過ごしていることが多く、次の日に自分の時間が取れるというような感じでした。今は交替勤務よりも時間の余裕が出て来ています。
 
●就職を検討されている方へのメッセージをお願いします!
A.僕自身はこの課にしか勤務をしたことがありませんが、朝すれ違う人の雰囲気を見ている感じだと、どの課でも同じような雰囲気で楽しそうなので、そういった雰囲気のところが良いと思う人はエム・セテックは良いと思います。いわゆる『アットホームな職場』ってやつですね(笑) 僕も今のところ楽しく仕事ができていますし、給料も良い感じに貰えています。どの仕事も最初は覚えることも多く大変だとは思いますが、そこはどこに行っても同じだと思うので、最初は諦めずに頑張って続けてください!
 
 
お忙しい中、対応していただきありがとうございました!!!!
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