今回は、須崎市社会福祉協議会にある【須崎市生活支援・総合相談センターほっと】さんを取材させていただきました!
 
●須崎市社会福祉協議会はこんな機関です!
須崎市南古市町にある「交流ひろばすさき」の3階に須崎市社会福祉協議会があります。
 

 
どのような機関なのでしょうか?
「法律(社会福祉法)に基づき、全国都道府県市町村における地域福祉活動の推進を目的とした社会福祉法人になります。須崎市社会福祉協議会(以下、須崎市社協)は、市民の皆様がより良く住みやすい地域を作っていく手助けをする機関です。行政では手が届きづらい部分や、民間ではコストがかかり事業の実施が難しい部分を補完する役目もあります。また、直接の困りごとの相談・小さい生活の困りごとに応じるなど日々の皆様の困りごとを一緒に考えていく活動にも力を入れています。また、須崎市の広報には『社協だより』を年4回発行・折込をし、活動情報の発信を行っています。」
 
●須崎市社協の業務内容はさまざま!
「社会福祉協議会」という名前を聞いたことがある人は多くいらっしゃると思いますが、どんな仕事をしている機関なのかは関わったことがある方じゃないと知らない方も多いのではないでしょうか。どのような仕事をされているのか聞いてみました!
 

 
「業務内容は多岐に渡っていますが、事務局では民生委員・児童委員活動のサポートや“赤い羽根共同募金”の活動、須崎市社協の法人運営や会計・庶務など心臓部を担っています。その他社会福祉協議会の核になる部分として“地域福祉推進係”があり、各地域に根差した福祉活動推進を目的に活動しています。具体的には介護予防活動のサポート、障がい者体験や高齢者体験といった各種福祉体験の実施、ボランティア活動の推進などに取り組んでいます。また、公民館単位で地区社協という組織があり、地域住民の方が主体になり、地域の実情にあった活動をしていくことで、より良い地域になっていけるよう、そのサポートやバックアップなども行っています。」
 

 
その他にも、75歳以上の独居高齢者の方に月に一度お弁当を届ける『ふれあい給食サービス活動』も各地区の地区社協の方や民生委員の方が行ったりしており、お弁当がメインではなく“変わったことがないか”などの様子を伺う目的としてやられているそうです!
また、地区社協の中でも「つどい」という活動もあるそうで、年に数回、百歳体操や家で出来る食生活の指導など行政と協力して実施するなど、須崎市社協では様々な活動をされていました!
 
●さまざまな支援活動・相談ができる『総合相談センター ほっと』
須崎市社協の中にある部門の一つである『総合相談センター ほっと』。普段はどのような業務をされているのでしょうか?
「業務内容には『障がい児者相談支援事業』『日常生活自立支援事業』『自立相談支援事業』『生活福祉資金貸付事業』『就労準備支援事業』などがある他、家計に困っている方の相談に応じる『家計改善支援事業』、さまざまな事情から食べ物に困っている方を支援する『おすそわけソーコ』など内容は様々です。須崎市社協全体でワンストップで相談を受け止められる体制を取っていますが、どこに相談すればいいのか分からない場合は、『ほっと』に相談に来てください。相談内容に応じ一緒に考えさせてもらうこともできますし、さまざまな制度・機関の紹介や必要があれば職員が同行させていただきます。」
 
「ほっと」以外にも須崎市社協の中には『地域包括支援センター』や『まちなかサロン』などの事業があり、そこでも相談事業を担っているそうですが、「ほっと」に来る相談者に共通する悩みの方や、40~50代の中年層の方、障がいのある方、生後間もないお子様がいる方、高齢者の方などの幅広い方から日々相談を寄せられているそうです。
 
相談に応じた対応をされている「ほっと」の職員の方々。どのような相談を受けサポートをされているのかも聞いてみました!
「コロナ禍など様々な理由から離職し困った人には、その人の強みを一緒に考えハローワークに行き、職探しのお手伝いを。障がいのあるご家庭の方からの相談には、お話をお伺いし必要な福祉サービスの利用ができるよう援助することや、発達障害などの相談があった場合には、発育をサポートする福祉サービスのご紹介やサービスをどのように利用していくかという計画書の作成を行っています。須崎市内のスーパーやトイレ、郵便局やドラッグストアなど、さまざまな場所にパンフレットを設置していますので、何か困りごとがあるとき『電話してみよう』と思ってくだされば嬉しいです。」
 

 
●働いている方の資格をちょこっとご紹介!
須崎市社協で働く方の資格をご紹介します!!
◇相談支援専門員
医療職や介護職などの特定の分野で5~10年の経験を積み、高知県が実施する講習を受けることで取得することが可能な資格であり、障がいのある方へ支援計画の作成を行うことができるようになります。
 
◇精神保健福祉士
精神保健福祉士は国家資格。社会福祉士と役割が同じような面もありますが、その中でもより精神障害の方の支援に特化した資格になっています。4年制大学卒の方は実務経験なしで取得することができますが、2~3年制大学卒の方は実務経験が必要になり、資格取得のルートも様々な種類があります。社会人になってから取得するのであれば『通信教育』を受けることで取得することもできる資格です。
 
他にも社会福祉士や介護福祉士の資格など、福祉分野の資格を持っている方が多く活躍しています!
 
●人とのコミュニケーションが第一
では、どういう方がこのような機関で働くのが向いているのか伺ってみました!
「資格のあるなしはあまり関係なく、人と話せること・相手の話を聞くことが基本になるので、人とのコミュニケーションが取れることが一番大切です。他にも、実際の自分の実体験を相手に合うようにアドバイスをしていかなければいけないので、日頃の自身の体験など注意深く見ている人・覚えている人・それを消化して分かりやすく伝えられる人が向いているのではないでしょうか。勉強の機会も多くあるので、専門性のある知識は自ずと付いてくるので、そういう意味では未経験の方でもできる職種でもあります。実際に、この須崎市社協で働いている方のほとんどの方がアパレル関係、銀行員、携帯ショップ、制作会社などのさまざまな業種から転職されて来ています。多様な経験があることはすごくいいことだと思いますし、実際の生活経験の知識が役立つ場面があるので、豊かな経験をされてきた中途の人なども向いている職だと思います。この仕事は人相手なので、最初のうちは仕事が終わってもずっと頭から離れず夜寝られないなど、心的負担は大きいと思います。スイッチの切り替えができることや、抱え込みすぎないように適度に距離を開けるということも大切になってくるので、そういうのが得意な人にも向いていると思いますよ。」
 
●『名前の通りここに来るだけで“ほっと”とするがよ』
この仕事のやりがいはどのようなことなのでしょうか?
「自分一人で悩んでいたことを相談してくれ、一緒に寄り添って悩みが改善されたときに喜びを感じます。支援している方から『名前の通りここに来るだけで“ほっと”するがよ』と言ってくれたときは、本当にやっていてよかったと思いました。職員とも『すごくいい日やったね』と言って帰るくらい!そういう言葉を頂いたときや、相談者の方が生活しやすくなったのが見えたときは、上手くパズルのピースがはまったようで嬉しいですね。」
 
やりがい・嬉しさがある一方、人相手のお仕事ということもあり、大変な部分もたくさんあるそうです。
「人と接する仕事なので、大変な部分も多いです。改善されないと悩んでしまいますし、支援策が行き詰った時が一番困りますね…。須崎市社協全体に言えることなのですが、どんな方でも相談者が主体であることに重きを置いているので、すごく遠回りになったり支援に時間がかかるころもあるので、その時は『これでよかったのかな…』思い悩むこともあります。事業運営でも、須崎市社協としてこの事業をやる意味や、どのように事業を進めていき、何を実現するかということを考え、地域全体のためになるところを考えていかなければなりませんし、日々の業務に忙殺されていくこともあります。ですが、いかに相談者さんに安心してもらえるかという心配りは大切にしています。『相談してよかった』と言ってもらえることに私たちの存在意義があるので!」
 
●地域の皆様へメッセージ
最後に、地域の方に向けてメッセージをいただきました!
「一人で悩まず、もやもやとなったときに誰かに話す、その場がここであって欲しいと思います。困りごとがあるときは常に相談できる『窓』は開いています。誰かに話すことによって気が楽になるということもあると思いますので、いつでもご相談ください。“あなた”をお待ちしています。」
 
ご協力いただき、ありがとうございました!
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